欧風カリーと印度風カリーの2種類はどちらも勿論オリジナル。
マイルドな欧風カリーは、バターや白ワインなどを使ってあめ色になるまで炒めたタマネギに、20種類以上のスパイスと鶏スープを加え12時間煮込んで作っています。
刺激的な印度風カリーは、シナモンやカルダモン、クミンなどで香りや辛さを引き立てて作ります。当店の心は「手間と時間をおしまない」まさしく2種類とも手を抜いておりません!
具に合わせたルーへのこだわり
いくらどんなに旨くたって、どのメニューも全部同じルーを使っているカレー屋は、お客様を馬鹿にしていると思います。
トプカのカレーは、注文があってから、一皿一皿、フライパンで調理します。ベースのルーはありますが、具によって全てのルーを使い分けています。
例えば、きのこを使ったカレーなら、具とは別枠で、きのこのエキスを導き出す方法を考えるわけです。そしてルーにきのこの風味をつける。またエビの場合は、ダシをとるとエビ自体の風味が薄れてしまいます。だからエビの甘味が凝縮されたルーから、逆にエビに風味を呼び戻すようなカレーを作っているのです。
客に順応せず、自分の味を貫く
インドカレーが一般的でなかったオープン当初は、お客さんのウケは必ずしもよいとは言えませんでした。
旨いカレーを出している自信はありましたが、味覚は人それぞれ違います。
自分が旨いと思う味も、結局は独断と偏見で、すべての人に満足してもらうのは無理です。
だから、こんなにおいしいカレーを食べたのは初めてです、と言ってくれるお客様がいた時は本当にうれしかったです。売上は散々でしたが、その笑顔を励みに、また明日もがんばろうって思いました。
私は、苦しい時に自分を支えてくれたお客様の言葉を忘れず、『一杯のカレーの大切さ』を念頭に置いています。
料理人としては当然のことですが、今のように、連日お客様の行列ができたり、店鋪が増えたりすると、当たり前のことがそうでなくなってしまうんです。だから、常々、従業員にもそのことを叩き込んでいます。
本店の店長は、1回来てくれたお客さまに違う味のものを出すわけにはいかないと、調理するカレー全皿を味見しています。
店名に頭文字をとった『トップ・クオリティ・オブ・カリー』精神をこれからも貫こうと思います。